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ジェフ・ベゾスはこうして世界の消費を一変させた (PHPビジネス新書)
- 作者: 桑原晃弥
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2013/10/19
- メディア: 新書
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でも、別にAmazonが神サポートというイメージなんて誰も持ってないし、顧客としてAmazonから愛されてる感じはないと思う。顧客満足度を誇ってもいない。さらに、そのしわ寄せを食らって働いてる人はかなりつらいと思う。
そういう感じで、ベゾスの顧客愛は、非常に不幸な行き過ぎた愛情で美しい。(褒めています)
カスタマーサポートって、全般的にわりとそういうところあって、業績につながる種類の満足度を向上させると、個別のユーザーはそんなに感動しなくなるし、むしろ当たり前みたいな領域になってしまう。たとえば、朝頼んだ商品が夜届くのはすごいけどそこであんまり「Amazonありがとう」って気持ちにはならない。
顧客愛は、長期的にみた業績とか成長とかいう形でリターンがあるものであって、短期的な顧客満足度は指標にはなるけどあんまりそこで全部を語れない部分がある。
ジョブズとかと違ってベゾスの言葉は「わが社もそのままやろう」って言えないものが多すぎる。普通の社長はコールセンターでクレーム電話なんて取りたくないし、時給1500円で外注してる派遣スタッフに「俺にはそんなの絶対できないよ、尊敬するよ」って口だけで言って評価したって思ってる。「正論だけどそれでは立ちいかないよ」って考える。(自分だってそう思う)
でも、ベゾスがそういうアホな情熱を燃やしているおかげで、私は今日もAmazonで買い物をしてしまうのだと思う。