予定地

いずれなにか書きます

在宅、リモート勤務の話

基本的にはみんなで朝会する会社だけど、拠点は離れてるし、自宅とかでのリモート勤務も取り入れようとしてるので、この記事はちょっと気になった。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20141003/418462/

心理学の実験で「メラビアンの法則」というのがあって、言語情報で伝わる比率は8%と言われてるけど、どうもそれだけが独り歩きしてて、「対面じゃないとだめ」教がはびこってる。本来は「矛盾した情報の伝達」に限定された実験。逆に言うと、矛盾を含まない情報の伝達は、テキストベースでも、かなりの部分可能だと思う。

そもそも、しっかりしたビジョンとか目標がなくて、場当たりの思いつきでコロコロやることが変わるような状況(世の中には、それを「イノベーティブ」とか言う人もいる)の場合には、みんながその場にいないと回らないけど、メンバーが共通の明確な目的意識を持ってて、それぞれにやるべきことが決まってる場合は、日々のコミュニケーションで相反した何かが生じることもそんなにないし、ちゃんとしてたら日頃の業務はテキストベースのやりとりで回ると思ってる。

むしろ「コールセンターみたいなルーティンなら在宅でできるじゃん」ってほうが、あまり賛成できない感じで、開発が続いているサービスのサポート業務は、例外の連続だし、即座に開発者とか企画担当との調整が必要になることが結構あって、経験上、近くにいたほうが良いと感じることが多かった。

ある程度マニュアル化された大規模サービスであっても、そういう例外は常に生じるし、スーパーバイザーとオペレーターは対面できる距離じゃないと弊害出ると思う。そもそも、個人情報の取り扱いの問題が一番大きいから無理なのでは?と思った。(一般的なコールセンターの場合、入室前に私物をコインロッカーに入れさせたりとか、相当厳重に管理されてる)

たぶん、対面でやる必要があるのは、企画立てるのと、ブレストとか、目標セッティングとか、トラブルが生じたとき。あとメンバーの状態が良くないときとか、お互いやってることに矛盾が出てきた時のフォローも。終業後とかご飯の時に、だらだらした思いつきトークみたいのやるのも実はけっこう大事ではある。

で、こういうのをカバーするために、定期的なミーティングとか、宴会っぽいのとか、合宿とかもだし、あと、普段に必要な時に即時に声が聴ける体制(たとえばポリコムみたいなテレビ電話だとかなりカバーできるし、自宅とオフィスが近ければピンポイント的にオフィスに顔出すというのもできる)を用意するのは必要かも。

あと、信頼関係というかメンバーの人となりを熟知してるかどうかも結構重要で、今のチームとかだいた5年ぐらい一緒に働いてるメンバーなので、離れてて困ることはあんまりない感じする。でも、たまに「ああ、これはちゃんと会って話さないとだめっぽい」みたいな案件は発生するので、そしたら出張してる。

全員に無条件で自宅勤務認めるのは難しそうだけど、そういう条件を満たした職種、満たした人に対して、ちゃんとルール決めて導入するとよさそう。

育児とか介護とか自身のケガとか、決まった時間に決まった場所に出勤できなくなったときに仕事自体できなくなるのはもったいないし、通勤自体あんまり合理的じゃないし、あきらめるのはもったいない感じ。