予定地

いずれなにか書きます

定量化の話

ここ10年ぐらい定量化の呪縛にかかってたと思う。

実際には、なんでも定量化できてると話が早いので、管理職の仕事として、成果をちゃんと数値化して指標を設け、チーム全体が正当な評価をされやすくする工夫は大事だと思って頑張ってきた。でも、ふと気づくと「それをどう定量化できるか」ばっかり考えてる自分がいる。これはこれでなんかおかしい。

この間、スマッシュメディアの河野さんのセミナーでソーシャルサポートの話を聞いたんだけど「成果の指標はどうするんですか」って質問したら、あんまり定量化された指標を作っていない、作っても無意味ということでガツンとやられた。指標がなかったらその成果をどう評価して報酬を支払っていくのだろうと思ったんだけど、逆に指標なんてなくても成果が評価できるぐらいでないと、そういう柔軟なサポートなんぞできないのだろう。

本当に、ユーザー対応とか、コミュニティ運営にまつわる様々な施策の成果の多くは完全に定量化できるものではない。数値を出したとしてもそれが実際にサービスにとっていい方向につながっているのかどうかも、因果関係がはっきりしないことは多い。最終的には、雰囲気として「いい感じっぽい」「なんかヤバい」といった風向きみたいな感覚をつかんでいくしかないと思う。

でも、そういう風向きをいくら自分が正確に感じていたとしても「リコさんは現場で叱られるから気にしてるだけ」とか「普通の人はそんなこと気にしないよ」とか、単にネット中毒者の感情的な意見だと思われてしまうと説得することはできない。そう思われないためにどうするか考えてる。

どうも、こういう感覚的なことを言って通る人って、見た感じエラいっぽくて、声がでかい、ある程度の年代以上の男性って感じがする。自分も、もうちょっとセルフブランディングみたいなのをちゃんとして、エラいっぽく見えるようにしたほうがいいのかなあ。数値的な指標がなくても「成果上がってます!」とか「それはやめたほうがいいです」って押しきれるぐらいの説得力を身に着けたい。過去の実績としたら、それができるぐらいのものは持ってるつもりなんだけど、あまりにも静かに仕事をしすぎたのかも知れない。