予定地

いずれなにか書きます

会社でよくある話として、立派な休暇制度があっても活用されないというのがある。

考えてみたらわかることで、もともと全員が会社に出社して仕事するのを前提として仕事の段取り組んでる以上、一人が休んでも同じように流れるということはありえないし、なんとか休めと言われても休めない。

そこを調整して悪影響なく休むには、その間の仕事をどうにかする技術が必要なんだけど、その技術を磨くのは休むことに対する高度な情熱がないと難しい。

休むことと仕事することに両方とも情熱ある人が技術を使って美しく休むと、みんなそれを見て自分もスマートに休む方法を考えようということになると思う。そうやってみんなが誰か休むこと前提で仕事を設計するようになれば、みんな休めるし業務効率も上がる。

世の中、なんとなく、休まないのが善で、休暇は病気とかで仕方なく使うものという前提がある。まだ皆勤賞とかやってる学校があるぐらいだし。

でも、病気とかで仕方なく休む場合、だいたい事前の予告なくいきなり誰かにしわよせが行ったりする。みんなに実際に迷惑がかかってるのに、誰でも病気になるかわからない以上は、建前上「仕方ない」って許さないといけないみたいになってて不健全な感じがする。そうなると、まともな人は自分は迷惑かけないよう休まないようにしようと思って無理して出社するし、邪悪な人は適当に休みだすし、邪悪な人に迷惑かけられた人は休んだ人に対して殺したいぐらいの気持ちを持つし、結果的に誰も得しないし、誰もが不幸になる。

わりと女性の多い会社で働いた経験多いけど、産休問題もぶっちゃけていえば、その会社で最初に産休とった人がどこまでうまく休んだかに依存すると思う。変な休み方した人が過去に会社にいて「人としてああいうのにだけはなりたくない」みたいな話もよく聞く。これを「狭量だ」「マタハラだ」と責めるのも酷だと思う。むしろ、うまく他人に迷惑かけずに休んで、きっちり復帰した人こそ、もっともっと称えられて、その技術が継承されるべきなのではないか。

私も、昔は身体弱かったり、不摂生だったり、子供を言い訳にしたりして、邪悪な休み方してたと思う。でも、最近は丈夫になったので無意識になんとなく毎日出社してたら、なんか有給が余り失効するという事態になった。この事態に深く反省して、以来、だいたい月に1回ぐらい頑張って休んでる。

大した事情なく休んでみたら、休んだ間に何が起こって何で困るかだいたいわかるし、本当にヤバくなったら緊急出社もできるので具合がよい。業務の冗長化は大事だと思った。上長だけに。(うまいこといった)