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西陣に雨宝院って小さいお寺がある。
そこは最近ではわりと知る人ぞ知る花の寺として有名になってて、桜の季節にはカメラ持ったおっさんが多くなってたりするけど、かつてあの界隈で働いてたころはそんなに有名でもなく、4月にはお昼休みにパートのおばちゃんとお花見しにいってた。たいてい誰もいなくて、たいてい天気は悪かった。(そういえば、当時、パートのおばちゃんから私は「お嬢」って呼ばれてた。昔から無駄に鉄火な感じだ)
ソメイヨシノではない桜は、京都には多いけれども、ここはしだれ桜と観音桜と歓喜桜、それから御衣黄という珍しい黄花(というか黄緑色)の桜がある。この緑の桜が好きで、引越したら見に行くのを楽しみにしていた。
先々週はまだしだれ桜以外は桜がほとんど咲いてなくて、もくれんとクリスマスローズ(の系統だと思う可憐なうつむき加減の花)と椿を見て帰ってきた。
で、先週は観音桜はそろそろという感じだったけど、御衣黄はまだつぼみだった。
そんなに毎週通いつめるほどのお寺ではないんだけど、ここまでくると半ば意地みたいになってしまい、今週見に行ったらやっと満開+歓喜桜と観音桜が散りかけていて、ちょうど寒い曇り空に桜の花びらが大量に舞い散る状況は、まるで雪のようだった。雪に椿が埋もれているようだった。
その後、なんとなく歩く気分になったので東に向かい御苑を抜けて帰ってきた。桜の季節はまだ続いている。
しかし、松ぼっくりの形状ってどうしてあんなに心惹かれるものがあるんだろう。この季節、松の花が落ちてる。拾ったら手が松脂くさくなった。
すごく好きな大きな木のところでしばらく休憩して帰ってきた。