予定地

いずれなにか書きます

1/27 元伊勢とか

斎宮制度の起源のお話で、最初の斎宮豊鋤入姫命は、御杖代として、天照大神を祀る場所を探して旅をする。でも志半ばで自分の寿命を知って、倭姫命に後継を譲った。倭姫命は旅を続けた末に伊勢にたどりついたという。
勝手にうら若い姫を想像してたし、大和に戻って倭姫命に役目を譲る時点でもせいぜい中年ぐらいの年頃を想像してたら、実は、豊鋤入姫命は父である天皇の命を受け御杖代となってからけっこう長い間大和にとどまっていて、元伊勢である丹後に向けて旅をはじめたのは40代になってかららしい。

本当に老婆といえる年代になって、死にかけるまで、伊勢にたどり着けなかった姫のことを思う。自分の役目があり、それが人生すべてを賭けても終わらなかったとすると、次の代に引き継いで完成させないといけない。そう考えると、自分以外の誰かを信頼できないままに年を重ねることはとても怖いことだ。自分もおそらく人生折り返しの年齢に来たわけで、そこからまだ旅は続くんだけど、寿命を知るころには何もかも委ねて手放せるようになるだろうか。