予定地

いずれなにか書きます

7/18

祇園祭が終わった。家の立地が微妙に祭り地域の近くなので、前の通りを人ごみと交通規制を避けた人がちらほらと歩き、ゆるい祭りムードになってた。
宵山の日(会社の10周年パーティの日)は満月で、いい感じに酔っ払った深夜、嘘のような金色の月の下を浴衣着て一人ぺたぺたと歩いたのだった。深夜の鉾にはもう誰もいなくて提灯がぼんやり浮かんでいた。本当に誰かと会いたくて、でも、その連絡を取れないほど酔っていた。昔、好きだった人に鳩笛買ってもらったこと思い出したりした。いろいろあっても結局残る記憶がリリカルなのはどうしてだろう。いやリリカルなのはじゃなくてさ。
好かれていることに気づかずにほたるの飛ぶ疎水沿いを歩いたこととか、どうにもならない好きな人と世田谷の緑道沿いを歩いたこととか、そういうことばっかり最近は思い出す。麻雀の抜け番の時間つぶしに二人で宝ヶ池のまわりを一周歩いたあの先輩は元気だろうか。その時の微妙な距離感とか、飼っていた犬の話とかは覚えているけど。あのころの人達とはSNSでも出会わない。
関係は断ち切られたわけではないんだけど、いつのまにか揮発するように薄くなってしまった。だからきれいに思い出せるのかもしれない。